Windows Server 2003からの移行:1つ目の選択肢~新しいWindows Serverバージョンへ

以前のブログ記事をお読みいただいた方は、2015年7月15日(日本時間)にWindows Server 2003のサポートが終了すると、今年最大の脆弱性が発生するかもしれないということをご存じのはずです。サポート終了(End of Support: EOS)によって、コンプライアンスが確保できなくなるリスクが生じます。

まだWindows Server 2003を使用している方にも、幸い3つの選択肢があります。このブログでは、最初の移行パスとして、新しいWindows Serverバージョンへのアップグレードについて検討したいと思います。

現在選択できる新しいWindows Serverバージョンは2つあります。その1つはWindows Server 2008ですが、これはお勧めしません。2016年1月にサポートが終了してしまい、また振り出しに戻ってしまうからです。提供されている最新のバージョン、Windows Server 2012 R2への移行を検討したほうがよいでしょう。

簡単に思えるでしょうが、実際にはそうではありません。その理由をこれから説明します。

大きな変更には問題がつきものですが、この移行方法にも以下のようないくつかの問題があります。

  • Windows Server 2012 R2をインストールするために、新しいハードウェアが必要になる可能性が高く、しかも64ビットサーバーでなければなりません。またアプリケーションスタックを更新して、Windows Server 2012でサポートされているアプリケーションバージョンを使用する必要もあります。
  • さらに、仮想マシンでのアプリケーション実行が必要になる可能性があります。つまり、プライベートクラウドだけでなく、パブリッククラウドでの実行も想定しておく必要があります。

その結果、この種のハイブリッドコンピューティング環境を保護するための最善の方法とは何か、というセキュリティ上の課題が生じます。

マカフィーでは、お客様が、物理サーバーあるいは、クラウド内の仮想サーバーのいずれであっても、あらゆる種類のサーバーを保護するために役立つ各種のサーバー保護ソリューションを提供しています。どのサーバー上で何を実行するかに関係なく、以下のいずれかを導入されることを強く推奨いたします。

電子メール、SharePoint、データベースサーバーなどの用途が特定されたサーバーの場合、上記以外に追加の保護機能が必要です。

  • McAfee Security for Email Serversは、包括的なコンテンツセキュリティ機能を提供するもので、Microsoft ExchangeとLotus Dominoサーバーで送受信する電子メールに含まれるウイルス、スパム、その他の不要なプログラムを検出してブロックします。
  • McAfee Security for Microsoft SharePointは、企業に導入されているSharePointがマルウェアを拡散させたり、不適切なコンテンツを保存したり、データの損失を招くことがないようにします。
  • McAfee Data Center Security Suite for Databasesは、社内外、社内専用のデータベースの脅威から、リアルタイムに保護します。しかもアーキテクチャの変更、コストのかかるハードウェア、ダウンタイムは不要です!

このあとのWindows Server 2003 サポート終了に関するブログでは、第2の移行パスとしてワークロードをWindows Server 2012ではなく、パブリッククラウドに移行する方法を紹介します。皆さんが想像しているほど危険な方法ではないのでご安心を!

Windows Server 2003を使用している方向けの移行オプションについての詳細は、『The 1-2-3 Security Approach for Windows Server 2003 EOS(Windows Server 2003 EOSに向けた3ステップでのセキュリティ対策)』(英文)に関する教育用Webキャストにこのページ(英語・外部サイト)から登録してください。

なお、Twitterの@McAfee_JPのフォロー、Facebookのマカフィーページの「いいね!」をしていただきますと、セキュリティ最新情報をリアルタイムで入手できます。

※本ページの内容は McAfee Blog の抄訳です。

原文: https://blogs.mcafee.com/business/migrating-windows-server-2003-option-1
著者: Joakim Lialias (Director of Product Marketing)

関連記事:
Windows Server 2003のサポート終了を待ち望むハッカー達
Windows Server 2003からの移行:2つ目の選択肢~パブリッククラウドとその先へ!

[レポート]クラウド環境の現状レポートと今後 ~クラウドの安全性の状況と実用的ガイダンス

 マカフィーでは、1,400人のIT担当者に年次アンケートを実施し、クラウド採用状況やセキュリティについて調査しました。
 調査の結果、クラウドの採用とリスク管理への投資を増やしている組織がある一方で、クラウドの採用に慎重なアプローチをしている組織が多いことがわかりました。
 本調査では、クラウドサービスの利用状況を分類し、短期投資の確認、変化速度の予測、重要なプライバシーおよびセキュリティ上の障害物への対応方法の概要を示しています。

 本レポートでは、クラウドの現状把握と今後の方向性、クラウド対応の課題やポイントを理解することができます。

<掲載内容>
■ 主要調査結果
■ 調査結果から言える方向性
■ 課題への対応
■ 変化への対応力
■ 考慮すべき点:安全なクラウドの採用で事業を加速