米証券取引委員会では、ねずみ講を「新たな投資家から提供された資金を利益と称して既存の投資家に支払う投資詐欺」と定義しています。ねずみ講の主催者は通常、リスクなしで高い利益が得られる機会に資金を投資すると約束して、新たな投資家の勧誘を行います。詐欺師たちは、通常の投資活動に従事する代わりに、早い段階で参加した投資家に約束した支払いを行い、自分たちの経費に使用するために、新たに金を集めることに注力します。ねずみ講に引っかかるのを防ぐ最善の方法は、ねずみ講の仕組みを理解することです。
北米証券監督官協会で推奨している注意事項は以下の通りです。
- 証券監督当局に問い合わせ、投資手段および販売者が登録されているか確認してください。
- 取引は、実績のあるファイナンシャルアドバイザーや金融機関と必ず行ってください。
- 投資商品および事業の情報が書かれた文書を請求してください。目論見書には、企業の財務データ、投資に関わるリスクなどの情報が記載されています。
- 見聞きしたことを額面通りに受け取らないでください。理解できない場合は質問し、自分で調べるようにしましょう。
- 損失などのリスクがないとされる投資は避けてください。
投資の主催者に対する苦情が寄せられていないか確認してください。
しかし、巧妙な詐欺師は、もっともらしい話を行い、ユーザーから金を巻き上げようと積極的にアプローチを行ってくるでしょう。
より高度な詐欺に遭わないようにするには、資金がどこに保管されているかを理解する必要があります。チャールズ・シュワブ、フィデリティ、メリルリンチなど、定評のある投資会社に資金が保管されているのであれば、大丈夫です。ファイナンシャルアドバイザーが管理会社や独立ブローカーに雇われている場合もあります。資金は、ブローカーにではなく、有名な大企業に預けるべきです。
過去、クライアントの資産を管理し、文書を改ざんして詐欺を働いたファイナンシャルアドバイザーもが捕まったケースもあります。自分で文書を作成しているファイナンシャルアドバイザーには、投資を行わない方が良いでしょう。
ファイナンシャルアドバイザーは、管理するためではなく、運用するために資金を調達すべきです。決して、ユーザーの同意なしに資金を引き出すことができるようにしてはなりません。また、ユーザーが知らない間に資金を移動できないような対策も必要です。
関連記事
- [2011/03/23] ニュースや出来事を悪用するオンライン詐欺
- [2011/03/18] 東日本大震災に便乗するサイバー詐欺にご注意ください
- [2011/02/10] 恋愛詐欺と脅威―バレンタインに向けての注意喚起
- [2011/01/14] 様々なスパムメール:「取り込み詐欺」スパム
- [2010/11/22] 「株価操作」スパム詐欺の新たな手口
- [2010/11/05] ビジネスとしてのチャリティ詐欺
- [2010/11/02] 増え続ける「World of Warcraft」のアカウントフィッシング詐欺
- [2010/10/13] ユーザーをオンライン詐欺に誘導する、悪しき慣習
- [2010/10/07] EFTPSユーザーを狙ったフィッシング詐欺
- [2010/09/28] オンラインゲーム「World of Warcraft」を利用したフィッシング詐欺
- [2010/09/06] 最新のフィッシング詐欺にご注意を
- [2010/08/25] 有名カード詐欺犯罪者、フランスで逮捕
- [2010/08/23] 拡大しつつある、SNSオンライン詐欺
- [2010/08/23] 電子渡航認証システム(ESTA)詐欺
- [2010/07/07] Facebookで新たなオンライン金銭詐欺が発生中
- [2010/06/21] サッカーロトを騙ったフィッシング詐欺が拡大
- [2010/05/19] 2010FIFAワールドカップ関連サイバー詐欺、蔓延中
- [2010/04/14] iPad詐欺メールが急増中
- [2010/04/12] Facebookパスワードリセット詐欺についての追加情報
- [2010/03/25] Facebookのパスワードリセット詐欺が世界中に蔓延
※本ページの内容はMcAfee Blogの抄訳です。
原文:How To Prevent Investment Fraud