著者による注記:
慢性的なストレスの多い昨今、家族のメンタルヘルスとデジタルヘルスを適正に維持することを支援するシリーズの第二弾です。この記事は専門家のアドバイスや治療の代わりになるものではありません。
過去一年間の外出自粛生活の中で、テクノロジーは必需品であると同時に悩みの種となりました。テクノロジーが生み出されてわずか数十年で、人間のつながり方が一新されるという今まで想像できなかったような驚くべき瞬間を目にすることになりました。このような目覚ましい進歩を遂げる一方で、孤立し人々とのつながりが失われるような状況も目にしています。
前回のブログでお伝えしたように、今回のパンデミックによるストレスの中での生活が、世代を問わず多くの人がメンタルヘルスへの影響を引き起こしていることが研究によって確認されています。専門家はテクノロジーがこの状況にどの程度影響しているかについて議論していますが、過去10年間のデジタル接続の増加により、メンタルヘルスに不可欠と考えられる重要な形態である他社とのつながりが減少したことについては誰もが同意しています。
目次
適正な利用時間とは
今回のパンデミックでデジタル機器の利用が急激に増えた結果、当然のこととして技術への依存度が高まりました。私たちはデジタル漬けになり、「phubbing(ファビング)」という新しい単語が生まれました。phubbingとは、電話のphoneと、軽視や無視を意味するsnubbingを掛け合わせた造語です。スマホの画面にくぎ付けになるあまり、目の前にいる誰かに生返事をしてしまうあの状況です。医師達は、過度に長い時間オンラインゲームをするようなゲーム中毒にある状態を、依存症として扱うようになりました。またソーシャルメディアの運営企業は、常時ログインしておきたくなる、欠かさずチェックしてしまう、スクロールに時間を費やしてしまう、そしてこれが一番重要ですが、自らデータを共有したくなるように、意図的にアプリを設計しています。
多くの親が自宅で仕事をするようになり、子どもは自宅学習をするようになり、オンラインで過ごす時間が増大しました。もはや、テクノロジーと適切な距離を保って生活することは不可能だと感じています。
適正な利用時間を判断することは、多くの親にとって困難を極めます。
それぞれの家庭によって答えは異なり、状況に応じて変化するでしょう。多くの知識を得ることによって、より良い対応が可能となり、適切なデジタル機器と生活のバランスを保つことができます。そのためのベストプラクティスをお伝えします。
デジタルバランスの改善に役立つ6つのステップ
1.今すぐ改善に取り組む
子どもが小さいうちからデジタル機器を扱うことを習慣づけることは確かに重要なことです。しかし、現実はそう思い通りにいきません。知識を深めて、より良い対処方法を身につけましょう。家で見るコンテンツを管理するには、健全なページだけ表示するペアレンタルコントロールが有効です。
2.家族で取り組む
健全なデジタルバランスを模索するためには、家族で取り組むことが大切です。命令や強制によって子どもに理解させられるものではありません。健全なデジタル機器とのかかわり方が重要であるということを説明しましょう。どうして変えていく必要があるのかということを理解させることが重要です。
3.家庭と仕事の境界線を明確にする
親が家と仕事の区別をあいまいにし、働く時間をコントロールできなくなってしまうと、子どもにとってはデジタルライフの悪い見本になってしまいます。仕事と家庭の境界線を明確化してください。例えば、独立した仕事エリアを家の中に確保し、仕事を終えたら、それ以外の場所でデジタル機器を利用しないようにします。終業時刻以降は、家族で食卓を囲み、子どもの宿題を手伝い、友人と過ごします。家族と過ごすための時間に充てます。
4.通知機能をオフにする
本当にデジタル機器の通知が必要か再考しましょう。メールの通知機能、スマートフォンのアラート機能が友人や家族と過ごす時間を遮らないよう、設定を変更してみましょう。
5.大切なものを失っていないか振り返る
テクノロジーが悪いわけではありません。今では、オンライン上のコミュニケーションを重要なライフラインであり、健全な社会生活を営む上で不可欠といえます。(特に若い世代にとっては、そうでしょう。) しかし、デジタルとの向き合い方を見誤った時には、引き換えに失ったものについて、再考する必要があります。大切な人間関係をないがしろにしていないか、先送りにし続けている事柄はないか、趣味やスポーツに取り組めているか、画面に夢中になって健康維持や外出の機会を失っていないか考えてみましょう。デジタル機器を扱ううえで必要なことです。適切なかかわり方や利用時間を管理できているか振り返ってみると同時に、デジタル機器の利用方法について子どもと話し合いましょう。
6.テクノロジーの利用方法を再検討する
家庭や生活でのテクノロジーの役割について考えましょう。会話するときはスマートフォンを一旦置く、目を合わせて相手の話を聞くなど、基本的なルールを再確認しましょう。家族と食事する、子どもと遊ぶ、外出するなど、デジタル機器から離れて家族と過ごす時間を意識しましょう。
デジタル機器と上手に付き合い正しい生活習慣を維持していくのは、短距離走ではなくマラソンを完走するようなものです。ゆっくりと一段ずつ階段を上るようなものです。NIKEが提唱するように体を鍛えて健康になれば、健全なデジタルライフも手に入るでしょう。健康になって後悔したと言う人は誰もいないのです。
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※本ページの内容は2021年2月27日(US時間)更新の以下のMcAfee Blogの内容です。
原文:6 Steps to Help Your Family Restore Digital Balance in Stressful Times
著者:Toni Birdsong