オンライン活動を危険にさらすiPadのジェイルブレイク(脱獄)

昨年10月に開催されたマカフィーのセキュリティカンファレンス「FOCUS」にて、McAfee Labs(マカフィー ラボ)のメンバーは、マルウェアをはじめとした、セキュリティ脅威に関するいくつかの講演を行いました。なかでも注目を集めたデモンストレーションは、iPadのハッキングでした。

このデモでは、ユーザーが自分のメールにアクセスするところをリモートから覗くことができ、さらにカフェや空港といったパブリックスペースにあるような、保護されていない無線インターネット接続を介してiPadにアクセスし、リモート操作することにも成功しました。

iPadに存在するこの脆弱性には、既に修正プログラムが適用されていますが、今回のハッキングに使用されたツールは、携帯電話やタブレットのジェイルブレイク(脱獄)にも使用されています。

ジェイルブレイクは、アップルや提携する通信業者がiOSで動作するデバイスに設定した制限を解除するプロセスです。ジェイルブレイクしたiPhoneやiPadはアップルのセキュリティを回避し、海賊版を含んだ、無認可のストアが提供するアプリケーションをダウンロードできるようになります。

ジェイルブレイクと同じく、ルーティングはAndroid OSで動作する携帯電話やタブレットに設定されている制限を解除するプロセスを指します。

一部のユーザーにとって、携帯端末のジェイルブレイクやルーティングは、ある意味便利なものかもしれません。しかし気をつけなければならないのは、ジェイルブレイクやルーティングを行えば、デバイスが脆弱な状態になり、悪用される危険性があるということです。

以下から、このデモ・ハッキングの全容を記したレポートがダウンロード可能です。
ホワイトペーパー:Apple iPad のハッキングについて(日本語)

私たちはみな、以下の方法によって、自分で自分の身を守らなければならないということがわかります:

  • 破られにくいパスワードを使ってデバイスにロックをかける。
  • 携帯端末には必ず、マルウェアや盗難防止の対策を行う。
  • 公共のWi-Fi接続を利用するときは十分に注意をする。
  • 今自分がオンラインで何をしているか、また、それはどの程度危険かを認識しておく。

[レポート]クラウド環境の現状レポートと今後 ~クラウドの安全性の状況と実用的ガイダンス

 マカフィーでは、1,400人のIT担当者に年次アンケートを実施し、クラウド採用状況やセキュリティについて調査しました。
 調査の結果、クラウドの採用とリスク管理への投資を増やしている組織がある一方で、クラウドの採用に慎重なアプローチをしている組織が多いことがわかりました。
 本調査では、クラウドサービスの利用状況を分類し、短期投資の確認、変化速度の予測、重要なプライバシーおよびセキュリティ上の障害物への対応方法の概要を示しています。

 本レポートでは、クラウドの現状把握と今後の方向性、クラウド対応の課題やポイントを理解することができます。

<掲載内容>
■ 主要調査結果
■ 調査結果から言える方向性
■ 課題への対応
■ 変化への対応力
■ 考慮すべき点:安全なクラウドの採用で事業を加速