コロナ禍で続く、家族のデジタルストレス管理のための7つの方法

著者による注記:
慢性的なストレスの多い昨今、家族のメンタルヘルスとデジタルヘルスを適正に維持することを支援するシリーズの第一弾です。この記事は専門家のアドバイスや治療の代わりになるものではありません。

COVID-19によりメンタルヘルスの危機的状況が拡大する中、多くの人々が長引くパンデミックの影響を受け、年齢に関わらずストレスを感じながら生活しています。家庭においてテクノロジー製品の利用時間が長くなるにつれて慢性的にストレスを感じるようになり、精神的な不安を感じやすい状態にあることは間違いありません。


蓄積されるストレス

新型コロナウィルスの感染が拡大し始めてから約一年にわたり、自宅で過ごす時間が長くなりました。学校は臨時休校と再開の繰り返し、旅行の制限、政府による注意喚起が続き、日増しに大きくなる一方のパンデミックの影響で多くの人がストレスを抱えています。

Rutgers and Harvardに掲載された米国の全国調査の結果によると、若年層の約3分の1が絶望感を抱え、約半数はうつ状態の兆候を示していることがわかりました。COVID-19の急激な感染拡大以前と比較して約10倍に急増したと報告されています。

子どもにも大きな影響が見られます。Centers for Disease Control (CDC)は、パンデミックが始まって以降、小さな子どもと10代の子どもの神経内科の受診率が急増加したと発表しています。


テクノロジーとの関連性

2016年にタイム紙は、若者のテクノロジーの利用と精神不安・鬱状態の関係ついて特集記事を掲載しました。

タイム誌の記者であるスザンナ・シュロブスドルフ(Susanna Schrobsdorff)は、若者が置かれた危機的な状況について、「国家と経済が不安定な状況にある時代に育ったポスト911世代と呼ばれる若者たちは、テロリズムや学校での銃乱射事件がない平和な時代を知らないのです。不況に苦しむ親の姿を見て育ちました。社会におけるテクノロジーとソーシャルメディアの役割が大きく変容を遂げる時代に思春期を過ごし、非常に大きな影響を受けたと言えるかもしれません。」と説明しています。

Cornell Research Program on Self-Injury and Recoveryのディレクターであるジャニス・ホイットロック(Janis Whitlock)は、若年層と不安や鬱の関係には、テクノロジーが大きく影響していると付け加えます。「若者は常に刺激を求め続け、そこから離れることができません。離れたくないのでしょう。また、どのように離れればよいかもわからないのでしょう。」

高校のカウンセラーであるスティーブシュナイダー(Steve Schneider)は、スマートフォンの使用について、若年層が毎日感じ続けているプレッシャーをかさぶたに例えています。「自分自身ではがすのは難しいのです。はがしても結果的にそれがよかったかどうかもわからないのです。」


ヘッドラインストレス障害

ワクチンが開発され明るい兆しが見え始めてきたとはいえ、ストレス要因は今も多く存在しています。一部の医師は、新しい情報が絶え間なく発信され、それを見ることで非常に不安な気持ちになる状態を「ヘッドライン ストレス障害」と呼んでいます。

では、どのようすれば子どもたちがこのような状況に耐えられるよう、サポートができるでしょうか。

子どもの健康とデジタルのバランスを適正に保つには、子どもに寄り添い、精神的苦痛の兆候を見逃さないよう注意することが重要です。そのための7つの方法をお伝えします。


家庭でのデジタルバランスを保つ7つの方法

1.デジタルヘルスを優先させる

学校や習い事のスケジュール、また友達と集まる時間に頻繁に変更がある場合は、親が子供の時間管理を手助けする必要があります。子どものソーシャルメディアの利用(量と種類)に注意を払い、利用時間の限度を設定し、子どもが見るコンテンツを管理するためフィルタリングの導入を検討してください。

2.オンライン上の友だちグループに注意

子どもたちは、ゲームプラットフォーム、グループチャット、アプリを通じて、常にオンラインで新しい人々とつながります。学校で直接友達に会うことができない代わりにオンライン上でグループを形成し、多くの危険にさらされる可能性があります。

3.3つのRを守る

Routine(ルーティン):スケジュールを作成し、それを守る。
Relationship(関係性):一対一のつながりを大切にする。
Reassurance(安心感):安心感を持てるよう、子どもたちが常に安全であることを理解させる。噂に振り回されないようにする。

4.話し合いの時間を持つ

精神的なストレスの兆候がわかりやすく表面化するとは限りません。非常にかすかなサインが表れることもあれば、なかなか表面化しない場合もあります。子どもたちのを状態を知るため、継続して話し合いの時間を持つ必要があります。

5.ストレスから解放されるプロセスを手伝う

子どもの不安の原因を探し当てることによって、「もしこうなったらどうしよう」というような子どもが抱える恐怖や不安の原因となるものを認識させます。子どもが自分でコントロールできるものとできないものについて区別することを学ぶうえで手助けになります。

6.事実にフォーカスする

5番目の方法のストレスから解放するプロセスを手助けする場合、子供たちが噂に振り回されないよう、警戒すべき出来事や状況についての事実を正しく理解させることが重要です。子どもが自分自身でコントロールできていると感じられるようになります。そのためには、正しく事実を認識する力メディアリテラシーのスキルを身につけられるよう指導しましょう。

7.健康的な習慣を身につけるよう励ます

心身の健康は互いに深く結び付いています。困難な状況にあるときは、運動、バランスのよい食事、メディテーションや深呼吸、十分な睡眠などの正しい習慣を奨励し、身につけさせます。

この先も、パンデミックの静かな嵐によって表面化した事実と向き合い、学ぶ機会があるでしょう。「正解」が分かっている人はいないということ、また親であっても判断が難しいことがあると理解しましょう。

明るく素晴らしい日を迎えられるよう、互いに助け合いながら進んでいきましょう。

家族の精神面を助けるリソース

ンタルヘルス、自殺予防、危機介入、およびCOVID-19に関連するリソースについては、 Pandemic Crisis Services Response Coalition にアクセスしてください。あなた、または家族が緊急の危機に瀕している場合は、緊急治療室に行くか、National Suicide Prevention Lifeline (800)273-8255に電話してください。(米国内のリソース)


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※本ページの内容は2021年2月16日(US時間)更新の以下のMcAfee Blogの内容です。
原文:Balancing Digital Helping Your Family Manage Ongoing Stress
著者:Toni Birdsong